ブログをご覧いただきありがとうございます、柏井歯科矯正歯科の柏井桂です。
突然ですが、今回は「よく耳にする歯周病とはいったい何?」というテーマをとりあげたいと思います。
以前のブログで少しだけ触れましたが、僕は大学卒業後は広島大学歯周病態学教室で診療や研究に従事していましたので、少しは歯周病に関して詳しいつもりですので、少々お付き合い頂けましたら幸いです。
歯周病と聞いて、皆さんのイメージはいかがでしょうか?
「なんとなく知っている」や「歯医者で言われた、治療した」という方も多いかと思います。
ですが、ではどういう病気かと改めて問われると、「うーん、なんか歯茎がやせるやつ?」「いや、歯茎が腫れるんでしょ」「虫歯じゃなくて?」といった理解をされているのが一般的なのかな、と思います。
よくご存じの方もおられるとは思いますが、ざっくり”なんとなく聞いたことがある病気”という認識ではないでしょうか。
少なからず歯周病を学んできた立場から、皆さんにお伝え出来て、今回のお話が何かお役に立てば嬉しいです。
歯周病の定義は、
ある特定の細菌が引き起こす、歯の周りの歯茎や歯を支える骨などに起こる、感染性で炎症性の病気です。
一気に小難しい単語をいっぱい出してすいません。
ちょっとずつそれぞれの要素を分解していきたいと思います。
ポイントは赤字にしたところで、
①一番は、細菌(歯周病原細菌)が原因であるということです。
②そして病気が起こる場所は歯自体でなく、歯の周り。
③細菌が原因なので、当然、感染する病気です。
④炎症(血が出たり、腫れたり、痛んだり)の症状が出る病気。
といった感じです。
それぞれもう少しずつ掘り下げてみたいと思います。
①絶対的な原因は、歯周病を引き起こしてしまう細菌が存在するこです。そしてこの細菌は塊になって(歯垢や歯石といわれたりします)歯や歯茎に強くへばりついてしまいます。
②少し意外かもしれませんが、この歯周病菌は歯自体には全く悪さをせず、歯の周りの、歯を支える部位に働きかけて悪さをしますので、ひどくなると支えが無くなり歯が抜けてしまいます。
③実はこの細菌もヒトの身体に感染さえしなければ起こらない病気ですが、残念なことに日本人の8割以上に感染していると言われ、世界でも最も蔓延している病気としてギネスブックに掲載されてしまっています。
④よくCMや広告でも聞くかもしれませんが、”歯ブラシ時の出血”や”歯茎の腫れ”なんてのがまさにこの病気の炎症の症状の典型例です。
長々と書いてしまいました。
ですが、これらの基本的な定義を少しでも、皆さんに知って頂けて、頭の片隅に入れていただけると、これからの歯周病への対策・予防、治療に関しての理解が深まると思います。
次回以降、実際の予防法や治療法などを更に掘り下げつつ、お話していきたいと思います。
京都北山・北大路の歯医者・矯正歯科
柏井歯科矯正歯科
院長 柏井 桂