こんにちは!しばらく投稿が途絶えていましたが元気です。
柏井歯科矯正歯科の院長 柏井です。
前回は矯正治療の検査を受けまして、今回はその診断結果についていろいろ聞いた事をお話したいと思います。少々、難しい言葉や内容もありますが、なるべくわかりやすい形でお伝えできればと思います。
まずは、こちらの横顔のレントゲン写真と顔面写真をごらんください。
左のレントゲン写真を分析したものと、それを基に横顔の顔面写真に合わせたものです。
黄色線の下あごの骨、緑色線の上あごの骨、赤色線の顔貌ライン、また、咬み合わせの基準となる6番目の歯と、正中の基準となる1番目の歯が黒線で描写されています。
矯正治療を専門にしている先生からしたら日常の分析・診断のひとつの仕事なのでしょうが、矯正治療に疎い私からすると、シンプルに見た瞬間「すごっ」と。
「教科書の頭蓋骨!」さすが、専門家の分析の仕事だなぁと感心してしまいました。
知っておられる方も多くおられるでしょうか、上の歯がはえている骨(上顎骨)と下の歯がはえている骨(下顎骨)は全くの別の骨で、それらが顎関節で繋がっている状態なんです(鎖骨と肩の関節と腕の骨みたいな感じです)。そんなまったく別のものが一つのお口の中で嚙み合っていくって不思議で面白いなぁといつも思います。
そして次ですが、
こちらが正面の顔貌写真とレントゲン写真です。
上下の歯の真ん中が合っていない場合、それが骨格性(上下の骨のずれ)であるのか、それとも、歯性(歯のがたがたなどによるずれ)であるのかなど判断します。見た目で明らかに下顎(したあご)が左右や前後に曲がっている場合などは外科的手術が必要になってきます。
僕は、横・正面からもそこまでの骨格性のズレは無い様(当然、歯性のズレはあります)なので、外科手術は不要とのことです。
石膏模型の写真もご覧ください。
少々オエっとなりながら型どりしたものから、こんな形で石膏模型ができあがります。
模型はまじまじといろんな角度から、実際のお口の外からは見られないような方向からも見れるので多くの所見が得られます。
歯ひとつひとつの大きさや顎の幅や長さ、微妙な咬み方や歯ぎしりの癖などなど。
そしてこちら↑が、分析・診断の結果の総括のようなチャートになります。
比較対象を同年代の同性の標準値と比較し、ソレとどう違っているかというものです。
非常に詳細で専門的な分析ですし、おそらく皆さん字が小さ過ぎて見えないかと思います。
すいません。ですが、安心してください、見えなくてもわからなくても大丈夫です。笑
本当に難しいところなので、実際には要点を得て、説明してくれます。
結果としては、僕の歯ならび・咬み合わせは『左側側切歯クロスバイト、下顎左方偏位を伴う上下前歯部叢生』ということでした。
左の2番目の前歯が前後逆に咬んでいて、上も下もガタガタで、下顎はそのせいで左にずれているって感じです。
「良い歯並び・咬み合わせ」というゴールに向けて今がどれだけ遠い位置にいるのか見えてきました。
そのための装置を歯の表側に貼るか、裏側に貼るか、いま流行りのマウスピースにするか悩みますよね。
とは言ってもこのご時世、矯正装置の目立ちやすさってあまり優先順位は高くないという方が多い印象です。
目立ちやすさとか抜きにして、結局、何が一番自分に向いているのか?
担当の先生のおすすめも有ると思いますが、その装置の選択や、判断基準のところに『抜歯・非抜歯』というポイントがあります。
また、多くの成人矯正について言えることかもしれませんが、顎の骨も成長し終わった成人ですので、僕の場合としては、並べるスペースが無いところは抜歯が必要です。
ですが、やはり抜歯というワードが出ると敬遠・拒否される方が多いのも事実です。
次回は、『矯正治療と抜歯』というテーマで僕の症例としてのの話を交えながらお話します。
具体的な治療方針はまたその次にお話ししたいと思います!
京都北山・北大路の歯医者・矯正歯科
柏井歯科矯正歯科
院長 柏井 桂